Scrap

WEAVERS STOCK By TENDER Co.

昨年の展示会で、たまたま出合ってしまったジャケットのご紹介です。

当店ではお取り扱いがなかったのですが、イギリスのブランドでTENDERといえばご存じの方も多いと思います。
EURO EVISUのデザイナーや、イギリス・サヴィルロウでテーラーリングの技術を学んだ後、日本のデニムに惚れ込んでデニムの聖地といわれる児島で修行し、自身のブランドを立ち上げたウィリアム・クロール氏のTENDER Co.

とても興味を惹かれつつ、当店では少しハードすぎるかな、、と様子を見ていたのですが、別のブランドの展示会に伺った際、ブースの一角で展示されていて、ふと目に留まったジャケットとシャツのコレクション。
見るからに現行の生地ではなさそうなデッドストック物の佇まい。

メーカーさんに尋ねると、TENDERのデザイナーが新たに展開するブランドWEAVERS STOCKということ。

WEAVERS STOCKは、イギリスのデッドストックの生地などを使用し、以前TENDERの製品を縫製していたイギリスの小規模の工場で生産されています。

現在のTENDERの生産は別の工場で行われています。
これは私の推測ですが、TENDERの規模が大きくなるにつれ、以前生産していた小規模の工場ではキャパが足りなくなってしまったのではないでしょうか。ですが、その小規模な工場にも仕事を割り振ってあげたいとウィリアム氏は思っていたのではないかと。そんな優しさが垣間見えました。あくまで推測ですが、、。

今回のジャケットに使用されているウール生地は現行で織られたものですが、すごいのは通常このウールを織る織機は博物館に保管されているらしいのです。
民間で使われることは当然ほとんどないらしいのですが、さすがはウィリアム・クロール氏ということでしょうか。
ウェールズ地方の伝統的なウールフランネル生地として300年続いた生地なのだそうです。おそらくウールフランネル生地では最古のもの。

加えて裏地にはデッドストックのストライプ生地の総裏仕立て。こちらも伝統的な衣装に用いられていた柄です。
ボタンもアンティークのメラミンボタンを使用し、非の打ちどころのない素材セレクトですが、ディテールはとてもシンプルで簡易的といえるほど。でもこの抜きのバランスがとても良い。

ウールですが洗濯可能ということで、洗っていった時の縮率で裏地が出てきたり、ウールが縮んだ表情も良くなりそうです。

そしてサイズですが、テンダーでは一番大きいサイズ6のみセレクトしましたが、これが大正解。
普通のサイズ感でしたら4がLくらいですので、6だとXXLくらい。
上がってくるまで不安でしたが、身幅はかなりワイドで着丈が短く、袖は長いですが筒袖で捲ると裏地が見えてちょうど良いバランスです。

身長180センチの私で写真のサイズ感です。170cmくらいの方でしたら袖を2つ折りで見え方はショートコートのようになります。
製品洗いをかけているので、1点ずつサイズに多少個体差がありますが、ほぼ同じサイズ感に仕上がっています。

大分冷え込んできましたが、裏地がついているため真冬でも着ていただけると思います。
何よりウィリアム氏の優しさで気持ちも暖かくなれそうです。推測ですが(笑)

是非お試しください。

オンラインストアにもアップしましたので、是非ご利用ください。こちら

[WEAVERS STOCK By TENDER Co. / Curve Front Jacket ¥53.000+tax]