Gorsch / New Brand
今季よりお取り扱いさせていただくことになったGorschのご紹介です。
以前よりスタイリングなどでブログに登場しておりましたが、ちゃんとご説明するのが遅れてしまいました。当店でもセレクトしているFRANK LEDERでアシスタントを務め、その後日本に戻り立ち上げられました。
以下ブランドプロフィールです。
ゴーシュという名のとある仕立屋見習いの物語。
ある日屋根裏で見つけた古びた足踏みミシンと仕立ての道具、そして3着のジャケット。
ゴーシュは、今は亡き祖父が仕立屋だったことを知る。
祖父の仕事姿を思い描き、それは憧れに変わり、そして同じ道を歩み始めた。
腕はまだまだ未熟だが、仕立技術の向上のみならず、様々な異国に移り住み、異文化に触れ、感じたままにゴーシュらしい物作りに励む。
故郷に想いを馳せ、いつの日かその地での物作りを通して、様々な国の人々に “Gorsch” を楽しんでもらいたい、そんな事を想いながら、世界のどこか片隅で日々腕を磨いている。
前回のコレクションまではプロフィールそのままに型紙から縫製まで全ての工程をデザイナー本人が仕立てていましたが、だんだんと受注量が増え、1人で出来る量を超えてしまい、今季からは信頼のおけるデザイナー地元の岩手の工場と共に制作する形となりました。実際に工場を訪れ、デザイナーの想いや縫い方を伝え、ブランドの雰囲気を出せるようコンタクトを重ねられたそうです。
工場での生産となりましたが、全ての工程にデザイナーが関わることでブランドのクオリティを維持し制作されています。
今季はジャケット・トラウザーのセットアップと、ジャケット・シャツの2ピースでのセレクト。
ぜひご覧ください。
Heather Pinhead Cheviot Wool Alpaca Three Bottons Formal Jacket & Heather Pinhead Cheviot Wool Alpaca Two Intack Wide Trousers
素材
経糸にはウールのやや太めの梳毛を使用。緯糸にはモヘヤのように強いハリのある糸質である羊毛のチェビオット種の糸と、ふっくらとした膨らみのある糸質のアルパカ糸を交互に打ち込んでいます。
この2種類の糸の相乗効果でハリがありながら膨らみと弾力のある独特な風合いを引き出しています。
また緯糸に使用したチェビオット糸は濃度差の大きい2色の糸の撚り合わせ(杢糸)になっていて、生地の表面、綾の谷間からその糸が不規則にのぞくことで、ランダムなピンヘッド柄になっています。また、その糸の濃淡によって、見る角度によって生地の色が変わって見えます。光沢もありとても上品な仕上がりとなりました。
ジャケット
衿を大きめに、ラペルとのバランスを考えデザインしました。特徴的なGorschらしい形に仕上がったと思います。 身幅が大きく、肩の落ち具合はカジュアルな様相ですが、生地のせいかフォーマルな雰囲気が前 面に出ています。生地の印象が強いので、ディテールはシンプルにしています。 また、フォーマルな印象を保つために、釦はホーンを使用しました。
[Gorsch / Heather Pinhead Cheviot Wool Alpaca Three Bottons Formal Jacket ¥85,800tax in]
パンツ
Gorsch定番の型。
ベルリン在住時に作った形が今でも継続しています。
2本のタックをとり、内側に倒すことでフォーマルな印象を持たせています。 生地がしっかりと落ち、ワイドながらもすっきりとしたシルエットを形成しています。 なお、今回はオリジナルのマーベルトをつけてみました。マーベルトとは紳士服のスラックスのウエスト部分の内側に使用される布です。外側からは見えないのですが、内側から見たときの自身にしかわからない愛着がわくディテールが好きなので、デザインしてみました。
ベルトループの位置を従来より少し下げたので、ハイウエストでドレスっぽく履いてもらえたらと思います。もちろん腰で履いてもらってもかっこいいです。
[Gorsch / Heather Pinhead Cheviot Wool Alpaca Two Intack Wide Trousers ¥55,000tax in]
Windowpane Stand Collar Long Wool Shirt & Windowpane Stand Collar Long Wool Jacket
素材
経糸には細番手の梳毛、緯糸にはシェットランドウールを使用。
英国の過酷な環境で育ったシェットランドシープから産出されるシェットランドウールは強い弾力と保温性があり、耐久性にも優れています。
一般的には硬さが気になる英国羊毛種の中でもシェットランドウールは柔らかく、光沢があります。その質感を十分にいかすため、織布後生地に洗いをかけ、膨らみと軽さ、弾むような風合いが際立つように仕上げました。
ガンクラブチェックの規則性を崩すことで表現されたウィンドペーン柄は地組織と同色のため主張しすぎずに馴染み、遠目には無地にも見えます。
本来タテ・ヨコに同色を使う部分にも、微妙に色目をズラした糸を用いてシンプルな柄に奥行きを与えています。
シャツ
衿とカフス内側にはウールを少し混ぜたコットン生地を使用し、肌に直接触れる首元、手首にソフトな肌触りにしました。
第2ボタン位置の膨らみはベルリンで見た写真に写っていた老人が着ているベストを参考にしました。
そう見えただけかもしれませんが、首元から第一ボタンまでの膨らみにつながるカーブはとても美しかったことを覚えています。
カフスですが端から真ん中にかけ幅を5mm差をつけ若干カーブさせています。外側を長くすることで手の甲に適度に被るようにし、袖が短く見えないようにしています。
胸ポケットは今回右上がりに角度をつけてみました。そして、四角の中にステッチでカーブを描きました。
今回のシャツにもGorschらしいディテールが詰まっています。
モデルにした職人の’がたい’が良く、彼をイメージして作っているのでサイズ感は大きめとなっています
[Gorsch / Windowpane Stand Collar Long Wool Shirt ¥46,200tax in]
ジャケットは上記のタイプと同じですが、こちらは裏地無しになります。
[Gorsch / Windowpane Stand Collar Long Wool Jacket ¥74,800tax in]
そして2ピースでの着用もとても良いです。
着丈短めのジャケットと長めのシャツとのバランス。こちらもトラウザーでスタイリングするとフォーマルな印象でも着ていただけそうです。
いかがでしょうか?
個人的には生地のチョイス・デザイン含めインポート感あり、かなり惹かれてしまいました。フランクとは良い意味で違うモダンな印象もあり、ピンヘッドのセットアップをラフに着倒したいです。
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そしてインナーに合わせているVネックは金曜からのイベントでもお披露目のOlde H & Daughterのカシミアニット。私もイベントに向けてお持ち帰りさせていただきます笑
プライスはやはり張りますが、今後の冬は毎年この心地良さを感じられることを思うと幸せの方が勝ります。是非イベントではこちらもご覧ください。