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FRANK LEDER / AUTUMN & WINTER 2022-2023 “Woyzeck”

今季のフランクも入荷しておりましたが、こちらも中々寒くならずご紹介遅れてしまいました。店頭では少しづつ完売している商品もありますが、個人的にもオススメのスペシャルなどまだまだございます。

フランク自身もコロナ禍以降、国外にヴィンテージ生地や付属を探しに行けず、悶々とした日々を過ごしていたようですが、ついにこのコレクションから動けるようになり、素晴らしい生地が沢山。当店でセレクトしたもの以外にも、とんでもない生地がありましたが、当店ではやはり日常に落とし込める内容でセレクトさせていただきました。

ただ残念なことにフランクの代名詞ともなったジャーマンレザーの生地を織っていた工場が閉鎖してしまい、フランクが久しぶりに訪れるとジャーマンレザーを織れる唯一の織機も分解されてしまった後だったと、、、。これは本当に悲しい出来事でした。現在その織機を再び組み立てられるか検討しているとのことですが、なんとか復旧して欲しいところです。
ちなみにジャーマンレザーは当店少しだけストックがございますので、こちらも後日ご紹介させていただきます。

そんな経緯を踏まえてフランクを見ると、一般的なコレクションとはやはり一線を画しています。使用する生地はほぼヴィンテージか、フランクのためだけに作られたスペシャルなファブリック。その生地にアンティークと呼べる100年近く前のボタンを使用します。それゆえ限定10着などのリミテッドも存在しますし、工場でロットが請け負えない少量数はアトリエでフランク自身が制作していたりします。

昔の生地ですからウール・リネン・コットンなど天然素材で構成され、それこそ何十年と大事に着ていける服です。私たちもコレクションしていくような感覚で、少しづつ集めて大事に着ています。

前置きが長くなってしまいましたが、そんなフランクをぜひご堪能いただければと思います。

今回はまず2型ご紹介させていただきます。これからの季節に着やすい一重のウールシャツとジャケットになります。

GERMAN PRISON BLANKET

ドイツ・バイエルン州にある矯正刑務所のヴィンテージブランケットを使用したスペシャルファブリックのシャツです。
フランク自身も入手困難どころか実物を見る機会さえなかったそうです。手を尽くして手元に届いたというフランク一押しの生地。一生に一度しか出会えないだろうとも。もちろんデッドストックです。

密度の高いブランケット生地は、刑務所で使用されていたとは思えない素晴らしい生地。生成りの生地にグレー系の糸も見える粗野な雰囲気も。襟や袖、裾サイドのガゼットにはグレーにレッドのラインが入った耳の部分を使用。これにベージュ系のアンティークボタンが映えます。

フランク定番のオールドスタイルのシャツですが、サイドポケットが付き、ジャケットのような用途で着ていただけます。


[FRANK LEDER / GERMAN PRISON BLANKET ¥74,800tax in]

BAVARIAN LODEN TWOTONE

フランクが定番で使用するローデンウール。オーストリアのチロル地方で古くから織られている伝統的な生地です。密度が高く雨や風を通さず、防寒着として重宝されていました。
フランクが使う今回の生地はライトローデン。通常のローデンは重くて硬く、格好良いのですが中々着づらい。
この生地はローデンウールの光沢感や密度はそのままに軽いウェイトで織られているため、とても着やすく日本の気候にも合っています。

この生地を色調の近い2色を組み合わせて制作されたジャケットです。
しなやかで軽く、今の季節はアウター。寒くなったらインナーにも使える汎用性。
折り返したラペル・背面に少しだけ色調落とした生地を。
両玉縁の胸ポケ、サイドポケットと使いやすさもバッチリです。

フランクはコレクション毎にテーマを決めており、冒頭のWoyzeckが今回のもの。実はこの2トーンがコレクションを最も表したデザイン。ここまで書くと大変長くなりますので、詳しくは店頭でぜひ。


こちらはブラウンとバーガンディの2色展開です。


[FRANK LEDER / BAVARIAN LODEN TWOTONE ¥74,800tax in]

この手のウールの一枚もののアウターがインナー・アウターにと個人的に一番使います。
特にフランクのウールは1枚で存在感抜群ですので、インナーに仕込んでもスタイリングの主役になってくれます。

ぜひお試しください。
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